エアポート・リムジンの
新デザイン
オレンジ色の翼のような車体デザインでお馴染みの東京空港交通様のエアポート・リムジンに、2019年、新しいデザインが誕生しました。これまでのデザインとの大きな違いとしては、斜体で表記されていた「Airport Limousine」のロゴタイプがアヴェニールという書体の正体表記になったこと、力強く風を切るような翼の形がなめらかな流線型になったこと、ロゴタイプに併記されていた「Friendly」が「Friendly for All」となりスローガンロゴも作成されたことです。
「全ての人に優しく」という意味をデザインに込める上で、これまで会社が積み上げてきた「早くて正確で安全」への信頼から、次なるステップアップとして「ワンランク上の優雅な旅」というストーリーを提案し、スピーディーで力強い翼から、優雅でしなやかな翼へ変更しました。このストーリーは、台頭してきたLCC空港バスに対する差別化を図る意図もありました。ベストな曲線を探るため、曲線半径を数度ずつ変えて50パターン近くの翼を作成し検討しました。ロゴタイプもボディデザインと相性の良いフォントからアヴェニールを選択し、次世代的で大人っぽい印象と同時に全ての人に向けたフレンドリーさを表す形としました。
ロゴは”使いやすさ”が大事
ロゴマークやロゴタイプをはじめとしたコーポレートアイデンティティを提案する際は、そのロゴがパッケージや名刺、販促物などに使用されたときの様子を具体的にイメージし、時にはパッケージなども一緒にスケッチすることが大切だと考えています。なぜなら、ロゴそのものがかっこよくブランドの理念を伝えていくことはもちろんですが、様々な用途に統一を保ちながら展開しやすく、それらのアイテムすべてを通してブランドの世界観が伝わるようにすることまでがデザイナーの責務だと考えているからです。
かっこよさや美しさという表面的なビジュアルプロデュースだけではなく、クライアント様や顧客のニーズなどを把握し、新しく作るロゴで何が実現できるか、新しいロゴを掲げてどんなブランドになっていくのかをクライアント様と一緒に考えていきます。